わたしが体験した、マッチングアプリ恐怖体験の話。
気さくで話しやすい、それが電話での第一印象だった。
彼の名前はごんた。
写真はアプリで加工されていたけど、
電話では楽しく話せたので、会うことにした。
第一印象は、全然好みじゃなかった。
だからといって、帰るとは言えず、
とある居酒屋で、食事をすることになった。
そして、ここからが、
最悪の時間の始まりだった。
座席に座って、ごんたをよく見ると、
胸には金のネックレス。
さらに、両腕をまくると、派手な刺青。
「いや、怖い!」と思わず本音が出た。
会話していると、子どもの話になった。
わたし:「子どもが発達障害で、特別支援学校に行かせようか迷っていて」
ごんた:「絶対、特別支援学校なんか行かせない方がいい。
あんなところ、行ったら終わりだ」
わたしは彼の言葉に絶句した。
世間ではそういうイメージなんだろうか。
それとも、彼がそういうのには何か事情があるんだろうか。
わたし:「でも、まだ言葉もうまく通じないし、トイレも行けなくて、オムツもしてるし」
ごんた:「しつけができてないから、トイレに行かないんだ。
俺がしつけたら、すぐトイレに行けるようになるよ」
その言葉に、また絶句。
でも、彼が自信満々でそう言うので、
私のやり方が悪いんだろうかと不安になって、涙ぐみそうになる。
そのうち、話が彼の元奥さんの話になって、帝王切開の話になったので、
わたしも子どもを帝王切開で産んだことを伝えると、
「だから、子どもへの愛情が薄いのか!」
と、ごんた。
その言葉に、わたしは絶句とともに号泣した。
自然分娩がしたかったのに、
それができなかったときの悔しい気持ちを思い出すと同時に、
帝王切開となった母親への差別的な言葉を聞いて、
とても傷ついたからだった。
子どもに対する愛情は、誰にも負けない自信があるはずだった。
でも、彼が自信満々でそう言ってきたので、
わたしは、他の母親より、子どもへの愛情が薄いんだろうかと、
疑心暗鬼にまでなってしまった。
さらに、いろいろ話していると、彼には、逮捕歴があることがわかった。
元夫とのことで、警察沙汰になっている私には、
犯罪や逮捕という言葉もトラウマで、
ますます、ごんたとの思い出が恐怖で覆われていった。
後から考えると、
自閉症のある子どもへのトイレ誘導は、
しつけでどうにかなる話ではないし、
特別支援学校がどんなに素晴らしいところかは、言うまでもない。
帝王切開で母親の愛情が変わるわけもないのだけれど、
それが彼の口車に乗ってしまうと、
冷静に判断できなくなる。
それが、わたしの弱さだと思う。
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